第205話愛情のこもったドラマ、私のお気に入り

ジェームズの視線が、ようやくエマの手にある紙へと落ちた。

彼はちらりと覗き込み、驚きに目を見開く。

長い沈黙ののち、少しかすれた声で言った。「……これ、俺の絵か?」

エマは勢いよくうなずき、満面の笑みをジェームズに向けた。

その瞬間、ジェームズの胸に沈んでいた悲しみが、ゆっくりと薄れていくのが分かった。彼は絵を見つめ、エマをきつく抱きしめた。「エマ、すごいよ。最高だ。大好きだ」

シャーロットはその光景を見守り、目元に笑みが浮かんだ。

年月を重ねるうちに、エマとジェームズの間には深い絆が育っていたのだろう。

出会って以来、エマはずっと自分に懐いているように見えた。けれど、エマの心の...

ログインして続きを読む